皆さん、こんにちは!21世紀でくのぼうです。
前回の記事では、KEC日本語学院の養成講座における「座学編(オンデマンド受講と恐怖の音声学テスト)」についてお話ししました。読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます!
さて、座学のインプットを乗り越えた私を待ち受け、いよいよ本格的にスタートするのが、養成講座の真骨頂であり、最も濃密でエネルギーを使った「模擬授業(実習)」のステージです。
これまで自宅のパソコンに向かって1人でコツコツと理論をインプットしていたスタイルから、一気に「通学・対面スタイル」へと切り替わり、ついにリアルな教壇へと足を踏み入れることになりました。
今回は、私が体験した「初級レベル」と「中・上級レベル」の2つの模擬授業の道のりを、当時の葛藤や小さな成長の瞬間も含めて、たっぷりと赤裸々にお届けしたいと思います!
養成講座のスケジュールと、ドキドキの初対面
KECの養成講座には様々な受講スケジュールやコースが用意されていましたが、私は学校がおすすめしていた「3ヶ月間・週2回、初級レベルからスタートするコース」を選択しました。
初めて校舎のドアを叩いた日のことは、今でも鮮明に覚えています。 「これから、同じ志を持つ本物の仲間たちに出会うんだ……!」というワクワク感✨️✨️があった一方で、それ以上に

私なんかが生徒の前でうまく日本語を教えられるのだろうか☹️
周りの人たちに置いていかれたらどうしよう☹️
という強烈な不安と緊張で、校舎に向かう足がガクガクと震えていました。
私が選んだのは「昼の時間帯」のクラスです。集まったクラスメイトは7〜8人程度の少人数で、メンバーの層は非常にユニークでした。「海外留学の経験や英語圏での生活をもつ20代の若者たち」と、「子育てが一段落し、これからの自分の人生を充実させるために新しい挑戦に踏み出した40代後半〜50代の女性たち」という、温かくも頼もしい構成でした😊。
当時最年少だった私にとって、人生経験豊富な先輩方と一緒に学ぶ時間は最初は少し気後れしたものの、皆さん本当に穏やかで優しい方ばかり。すぐにその緊張はほぐれ、毎回校舎に通うのが楽しみになるほどアットホームで心地よい雰囲気に包まれていました。
いよいよスタート!【初級レベル編】
初日のオリエンテーションと、地獄の(?)教案づくり
記念すべき第1回目の授業は、丁寧なオリエンテーションから始まりました。自己紹介や詳細なレジュメの配布に加え、模擬授業の際に「外国人学生役」を演じるための自分の名札作りなど、これからの共同生活に向けた準備が行われました。
しかし、2回目以降の授業からは、そんな和やかな雰囲気を吹き飛ばすように、いよいよ本格的な模擬授業が容赦なくスタートします💪
1人辺りの持ち時間は、たったの「8分間」。
- 指定された1つの文型の「導入」
- その後の「反復練習(コーラスなど)」
- さらに「代入練習(または応用練習)」
- 最後に「ペアワーク」
この一連の流れを、わずか8分⌚️という限られた時間の中に美しく、かつ論理的に収めなければなりません。 最初の授業で配布されるレジュメに全体の流れの基本は書いてあるものの、実際に自分でゼロから教案を書くとなると話は別です。教案には、【教師の発話・セリフ(台本)】、【想定される学生の発話】、【板書計画(黒板をどう使うか)】などを一言一句細かく文字に起こして書き込む必要があり、初めの数回はわずか数分の授業のために1つの教案を仕上げるだけで何時間もかかってしまい、机の上で頭を抱えて深夜にため息をついていました。
クラスメイトとの切磋琢磨と、毎回の恐怖のフィードバック
2回目以降の授業では、毎回出席番号順に順番が回ってきて、全員の前で模擬授業を発表します。 そして、授業が終わるたびに、先生からの容赦のない(しかし愛の詰まった)的確なアドバイスや、クラスメイトからの鋭い指摘が容赦なく飛んできます。「今の説明の仕方は、初級の学習者には絶対に混乱を招くよ」「板書の文字が小さすぎて、後ろの席からは見えない!」など、自分一人では絶対に気づけなかった自分の癖や致命的な課題が、次々と目の前に突きつけられました。
最初は指摘されるたびに冷や汗をかき、心の中で「あぁ、私ダメだ……😞」と落ち込むこともありましたが、回数を重ねるごとに「どうすればもっとスッキリ分かりやすく伝えられるか」「学習者の立場で考えるとどこで引っかかるか」が体感でわかるようになり、自分の成長をダイレクトに感じられるこの時間が、次第にたまらなく知的でエキサイティングなものに変わっていきました。
初級の総仕上げ:45分間の模擬授業とテスト
初級レベルの終盤に近づくにつれ、いよいよ試練の時がやってきます。 通常の8分間の発表から一気にステップアップし、「45分間のフルサイズ」で指定された文型の模擬授業を、本当の実際の学校の授業と同じように最初から最後まで一人でやり切るという大仕事が課されました。
さらに、その直後には「初級レベル修了模擬授業テスト」が待ち構えています。 このテスト形式の模擬授業は、これまでの練習とは違い、終了後の個別フィードバック(FB)は一切ありません。緊張感がピークに達する真剣勝負でしたが、受講生全員が同じ文型をテーマに授業を行うため、「他の人はこういう導入の切り口をするんだ!」「この手作りのフラッシュカードの使い方は絶対に今後の現場で真似しよう」と、クラスメイトの素晴らしい工夫から盗めることも多く、大きな財産となりました。
ステップアップ!【中・上級レベル編】
初級レベルを無事に冷や汗をかきながらもクリアし、いよいよ次は「中・上級レベルの模擬授業」という次のステージへと足を踏み入れます。
新校舎への移転と、新たなメンバーとの出会い
この絶妙なタイミングで、なんとKECの校舎がリニューアル移転! 真新しいピカピカの教室には、最新の「TVモニター」が完備され、これらを駆使した現代的かつ実践的な模擬授業ができる最高の学習環境が整いました。
クラスのメンバーは初級の時とほぼ同じ時間帯だったためお馴染みの顔ぶれが揃いましたが、この中・上級編から新たに3名ほどのメンバーが加わりました。その中には、社会人経験の長い男性の受講生も含まれており、それまで女性比率が高かった私たちのクラスにまったく新しい風が吹き込みました🌬️🍃。多様な視点や大人の落ち着いた発言のバリエーションが加わり、議論がさらに深まって非常に新鮮でした。
初級との違い:ニュアンスの壁と、コミュニケーションの容易さ
初級レベルと比較すると、中・上級クラスでは扱える語彙や、より複雑な文法・表現の幅がグッと広がります。 そのため、授業の導入時に学生役のクラスメイトと少しフリートークを交わしたり、抽象的な質問を投げかけたりする際のコミュニケーションのテンポや会話自体のハードルは、初級よりもむしろスムーズになったと感じました。
しかし、その一方で、新たな難しさが大きな壁として私たちの前に立ち塞がりました。それは、

でくのぼう
日本語特有の、言葉にしづらい微妙なニュアンスの違いを、外国人に正確に説明すること
例えば、「〜っぽい」と「〜らしい」の違いや、書き言葉と話し言葉の絶妙な境界線、「〜ざるを得ない」などの硬い表現について、「日本人としては感覚で100%分かるけれど、これを日本語の初級を抜けたばかりの外国人に、どう論理的なルールとして教えればいいんだ……?」と、教案づくりで夜な夜な悶絶することもしばしばありました。
最終試練:すべて自分でゼロから作る「45分間のオリジナル授業」
中・上級カリキュラムの終盤では、JLPT(日本語能力試験)やEJU(日本留学試験)の対策指導なども学びつつ、いよいよ養成講座の集大成となる最後の授業を迎えます。
最後の授業の課題は、「すべて自分でテーマや教材をゼロから考え、45分間のオリジナル授業を組み立てて実践すること」でした。
クラスメイトたちがそれぞれ、「日本語の色表現とオノマトペ」「ことわざの歴史的背景」「日本独自のビジネス文化」など、非常にユニークで知的なテーマを選ぶ中、私は大好きな「J-popの歌詞(音楽)を取り入れた聴解・読解の総合レッスン♪」を企画して挑みました!(※なお、養成講座の授業内での使用なので、著作権的にもしっかりクリアした教材として認められています)。
自分が本当に面白いと思う題材を使い、学生役のクラスメイトが夢中になって考え、意見を交わし合う45分間。教壇の上で授業をしながら、「あぁ、私、人に何かを伝えること、そして教えることが心から好きなんだな」と深いところで実感できた、最高に幸せで誇らしい瞬間でした。
ちなみに、中・上級レベルの修了模擬授業自体は初級と同様に8分程度で行われ、こちらは5つある指定文型の中から自分の好きなものを自分で選んで授業を組み立てる形式となっていました。
日本語教師養成講座の模擬授業を通して得たもの
こうして初級から中・上級へと駆け抜けた模擬授業の日々を振り返ると、ただ「教え方のスキル」が身についただけではない大きな財産を得たと感じています。
それは、「失敗を恐れずに人前で堂々と立つマインド」です。 最初は自分の声の小ささや、黒板の文字の汚さに絶望していましたが、温かいクラスメイトや厳しい先生の指導のおかげで、

でくのぼう
完璧じゃなくても、目の前の学習者に伝えようとする熱意があれば、授業はちゃんと成立する
という確信を持てるようになりました。
あのとき教室の黒板の前で流した冷や汗も、終わった後にクラスメイトと「お疲れ様でした!」と笑顔で労い合った時間も、すべてが今の私の日本語教師としての揺るぎない土台になっています。
次回予告
養成講座では、ここまでご紹介したように、同じ教室の仲間同士で学生役を演じながら、徹底的に「授業の技術」と「教案の作り方」を体に叩き込みます。
しかし、実際のプロの現場に出る前に、どうしても一度は越えなければならない、最大にして最強の一大イベントが待ち構えています。 それは、「本当の外国人(日本在住の外国人ボランティアの方々など)を本物の学生役として迎えて行う、緊張感MAXの教育実習」です!
養成講座の温かいクラスメイトの輪を飛び出し🏃💨、リアルな生身の学習者を相手にした教育実習で、新米の私👧はいったいどんな予測不能な洗礼を受けたのか……? 次回の記事で、その赤裸々な裏側をご紹介したいと思います。
次の更新も、どうぞお楽しみに! 最後までお読みいただき、ありがとうございました✨


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